ブ日記

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捨て石だからステーシー

 Hellsinker.とイストワールの物語だとかラスボスとかは何となく似ている。こう主張しているのは恐らく僕だけなんだが、ゲーム全体の、あるいはジャンルそのものの象徴であるような、女性に擬せられたラスボスに「再び会いに行く」こと自体が物語の目的となっている、そしてひとたび再会が果たされればゲームはあっさり終わるという、ナラティブのかなり特徴的な部分が共通しているのはかなり気になる。(もっと言えばイストワールにおいてNepheshel系のゲームデザインが「イストワールの世界を隅々まで見て回る」という意味を与えられていた事とへるしんかのキャラ性能やゲームシステムまで含めた覚えゲー性の間にも類似があると思っている。)

 でまあ最近オーケンのステーシーを読んだのがきっかけで気付いたんだけど、どちらのラスボス=ヒロインの造形にも「愛する事しか出来ないよう作られた存在の悲哀と、それと相対するものの倫理」みたいな、往年のエロゲ的なモチーフが含まれているっぽいのである。

 へるしんかの露骨なエロゲっぽさは言うまでもないがイストワールの方も月姫ネタがあったり直接の影響元のNepheshelを制作したStudio Tilがエロゲー制作サークルだったりと、エロゲ文化の影響があって不自然ではない(18歳が作ったゲームなのに)。当時からずっとエロゲ論壇的なものを軽蔑して避けていた僕としては、かつてのエロゲ文化圏の広がりにおののくばかりである。